うちも他人事ではなかった。

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長男と同じ障害を持つ小学4年生の男の子がまさに子ども用車椅子を使っています。

もう今は大きくなったので、かなり大人用の車椅子と近い形のものを使っているので、周りからの理解はあるようですが、子ども用を使っていた時は苦労があったようです。

うちも、長男が4歳になるくらいまでは他人事ではない状況でした。

 

産まれてすぐは、もちろん普通のベビーカーに乗っていました。

当時住んでいたのは団地の2階でエレベーターなし、そして普段は車移動だったので、簡単にたためることと、車の積みおろしが楽な重さ、を重要視して、コンビのメチャカルファーストにしました。

これを、2歳くらいまで使いましたが、なんせ過成長。

みるみる大きくなる長男に、軽さ重視のベビーカーは対応できず、ミシミシ言うようになり、買い換えることにしました。

次に買ったのが、ベビーザらす限定J is for Jeepスポーツスタンダード。

別に特別いいと言うものではなかったんですが、乗せてみるとミシミシいわないし、タイヤが大きいので押すのが楽、そしてお尻がすぽっとハマるので、長男の座っている時の姿勢が安定する、というという理由で、そんなに高価なものでもなかったので購入しました。

壊れてもいいや、くらいの感覚でした。

 

ただ、その時点で長男まだまったく歩いていません。

少しづつ、子ども用車椅子について購入を考えるようになっていました。

が、なんせ長男が持っていたのは療育手帳です。

このまま歩かなかったら、まずは身体障害者手帳を取得か…。

と、なんとも言えない気持ちになっていました。

そしてやはり嫌なことからは目を逸らしてしまいます。

かまり立ち、つたい歩きはするもののそこからなかなか進化しない長男。

これからもこのままだったら……、もし歩けるようになってもやっぱり車椅子も併用しないといけないだろうな……、と不安になりつつもなかなか動き出せずにいました。

 

そんなモヤモヤした気持ちのまま長男3歳の誕生日を迎えようとしていたある日。

長男を実家に預けて出かけていた私に、実家に来ていた兄からメールが。

「長男10歩くらい歩いたで」と。

はぁーーーーー??嘘つけやーーーーー。でした。

が、帰って確認するも、兄はほんまや、と。

ただ、兄以外は誰もその姿を見ていない…。

半信半疑でしたが、「えーーー!すごいやーん!長男!!」と褒めてあげました。

それからすぐ、自宅で長男が歩くようになりました。

兄の言っていたことは嘘じゃなかった!!

ダイニングの椅子に捕まって立ち上がった長男が、おいでーと呼ぶ私に向かって歩いてくるようになりました。

一歩一歩歩く、というより、トタトタトタと勢いで歩いて私に倒れ込んでくる感じでしたが、本人も満足そうで、私もとうとうこの日がきた!と涙が出ました。

 

が、歩けるようになった、とはいえベビーカーは手放せません。

まだまだ不安定、かつすぐに疲れる長男。

家から駐車場まで、手を繋いで少しだけ歩く練習を始めました。

PTも通い、安定はしてくるものの、お出かけは全てベビーカーでした。

ただ、ここで意外にスパルタだったのが私の父でした。

実家に帰ると父はベビーカー無しで長男を散歩に連れ出すようになりました。

しかも、だんだんだんだん帰ってくる時間が遅くなるのです。

公園で遊んでんのかなと思っていましたが、なんとひたすら歩いていました。

父曰く、長男がドンドン歩いて行くからついて行っていただけだ、と。

 

長男には車椅子必要ないかもしれない、と希望が湧いてきました。

その後次男が産まれてしばらくは、それでも大変でした。

階段の上り下りはまだまだ苦手な長男。

当時住んでいたのはエレベーターのないマンションの4階。

抱っこ紐で次男を抱っこして、20キロ近い長男をおんぶして4階までの階段を上るという苦行をよく強いられました。

 

それでも今では、ちょっとした山なら長男は登ります。

下山もちゃんと自分でします。

いつのまにか車椅子の購入を考えることはなくなっていました。

でも、本当に他人事ではなかったんです。

だって、歩けるようになるって誰も言ってくれなかった。

小児科の先生もPTの先生も、「長男くんは歩けるようになるよ」って誰も言ってくれなかった。

私も「歩けるようになりますか?」なんて聞けなかった。

 

でも、長男は歩いてくれた。

そしてだからこそ、今の私たちの生活があるんです。

引っ越したけど、今だってエレベーターのないマンションの4階です。

でも、もし車椅子だったら絶対一軒家、もしくはエレベーターのあるマンションに住んでたはずです。

そして車は車椅子を積むために大きいものを買ってたと思います。

そしてそして、きっと、恐らく3人目は諦めていました。

 

障害児を育てるのは大変で、それはみんな一緒だけど、肢体不自由児を育てるのはさらに物理的に大変。

なのにその上、理解のない人や知識がない人に冷たい目で見られたり、心無い言葉をかけられる。

本当に悲しい。

子ども用車椅子だけじゃなくて、普通のベビーカーだって、みーんながもっと優しい目で見てくれる世の中にはなってほしいなぁ。